いつも帰る場所だから、好きなものに囲まれていたい。そんな思いでこだわりのお部屋を作り上げている方たちを訪ね、こだわりポイントや人生観などを取材していくコーナーです。
今回ご紹介するのは山口県にお住まいの濱本さんのご自宅。奥さまと小6の娘さんと3人暮らしで、家のインテリアなどはすべて濱本さんが決めているそうです。
大人の秘密基地「ガレージ」
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「家は、究極の癒やし」と語る濱本さん。「たばこもお酒もギャンブルもしません。家が僕の趣味みたいなものです」。その思いが一番強く現れているのが、濱本さんの大切なパーソナルスペースであるガレージです。
「所ジョージさんの世田谷ベースに憧れて、それを自分なりの規模で再現しようとしたのがこのガレージです。ここでは自分の趣味である自転車のメンテナンスをしたり、植物の植え替えをしたり、時にはプロジェクターをおろして映画を見たり。このごちゃごちゃ感が男のロマンという感じなんです」
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「こういう空間作りをしているときに意識していることは、ライフスタイルに即したものにすることです。ごちゃごちゃしていると言っても、不要なものであふれているわけではないんです。うちにはサボテンがたくさんあるのですが、どれも大切に育てていて、育てることも趣味の一つ。ただの “飾り” ではないんです」
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照明から家具までこだわりのコレクション
濱本さんは本当に気に入ったものだけを買い集めている、コレクター気質の方。リビングにある家具もほとんど既製品はないと言う。
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「インスタグラムなどで作家さんがアップしている作品をチェックして、気に入ったものを見つけたら、個人的にDMして直接買いに行ったりしています。そういう作家さんは即売会のようなイベントに出品していることが多いのですが、山口にいるとなかなか行けないものですから」
特に、何年もかけてどんどん増えてきたのは照明器具で、一部屋あたり4つはついていると言うから驚きです。こちらは特に気に入っているという照明。
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「照明作家さんの照明と、ドライフラワー作家さんのドライフラワーをそれぞれ購入し、自分で組み合わせました。異質のもの同士を組み合わせたらどうなるか……それを考えて実践して、うまくいったときは本当に嬉しいですね」
ちなみに左奥に写っているものは、スケートボードと組み合わされたスピーカーだそう。一点もののインテリアが集まっているから雑多な印象になりそうなものですが、不思議と統一感があるのは濱本さんの手腕でしょうか。
おしゃれさと実用性の両立
聞けば、まとまりを出すためのポイントは「見せ方を考えること」だそう。好きなものを集めるだけでなく、それをどう見せるかというところに手を抜きません。たとえばこちらは娘さんのお部屋。左に見えているのはアンティークの机で、椅子の背後にはアメリカのスクールロッカーを思わせる収納が置かれています。
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「アンティークのもので揃えたらやぼったくなるかなと思い、異種類のものを組み合わせました」
隣り合っていないおかげでしょうか、異質さが遊びゴコロに変換されて心地よい塩梅ですし、ロッカーの“ティーンエイジャー感”は12歳の娘さんにぴったりに思えます。
もう一点、濱本さんのお部屋づくりで参考にしたいのは、実用性もしっかりと考えられているところ。
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「家はあくまで暮らす場所なので、家族の導線を考えて動きを邪魔しない配置にしています。また、掃除のしやすさを考えて、ローラーのついた家具を重用したり、地面に物は極力おかないレイアウトにしたりと工夫しています。おかげで友人が遊びにくると、『物が多いのにきれいだね』と言われることがすごく多いですよ」
年齢と共に成長していく住居
最後に、濱本さんにとって家とは何か、どのような存在が伺いました。
「僕は、家は育っていくものだと感じています。時が流れれば、娘も成長していきますし、今後きっといろいろな変化が訪れますよね。それに合わせて、家もどんどん変化していくと思います。変わらないことがあるとするなら、『自分がよいものと思ったものを選んでいく』というスタンスでしょうか。世の中にはよいものがたくさん溢れていて、選ぶという行為はすごく難しいですが、自分の感性をこれからも信じて、出会えたものとは末長く付き合っていきたいです」
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ご自宅を“アジトのようなもの”と表現する濱本さんの、ロマンとワクワクをたくさん感じ取れた取材になりました。