自宅で過ごす機会が増えた昨今、「おうち時間」のよさを再発見しつつも、そろそろマンネリしてきたかも……と感じていませんか?本来だったらビアガーデンなどで開放的にお酒を楽しみたい季節ですが、新型コロナウィルスの影響で、なかなか叶わないのが現実です。そこで今回は、自宅でビアガーデン風に楽しむ方法をご提案します。
ベランダ飲みならすでにやってみたことがあるけれど、準備が面倒だったり、思ったほど盛り上がらなかったりで、それっきりになっているなあという方もいらっしゃるかもしれません。そこで今回は、ご自宅のベランダを「Myテラス席」として快適に整え、季節を問わずベランダでのお食事やお酒を楽しんでいらっしゃる野村みどりさんに、簡単にできるおつまみや盛り付けテクニックなど、ベランダ飲みをさらに楽しくするコツを伺いました。
野村みどり●DIYやハンドメイドで、心地いい暮らしを目指しているインスタグラマー。レストランやカフェのテラス席をイメージしたベランダご飯、テーブルコーディネートなど、衣食住にまつわる写真を発信中! Instagram
簡単なのに豪華! すぐにまねしたいおつまみテクニック
まず、ビアガーデン風に楽しむためには、すてきなおつまみが欠かせませんよね! ただ、自宅で開催する手軽さがベランダ飲みの魅力ですから、お酒のお供も、簡単なもので済ませられると理想的です。
手間や時間はそれほどかけられない、けれどもある程度おつまみの品数を用意したい……そんなニーズを、野村さんは次のような方法で満たしているそうです。
- 市販のおかずを積極的に使う
- 作り置きおかずを活用する
- シンプルなおつまみを盛り付けで演出する
では、これらのテクニックを用いた野村さんのおつまみを、写真とともにいくつか見ていきましょう!
市販の肉まん+ひと手間で「まるでお店」の一皿
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「高級中華料理?」と思わせるこの一品。実は市販の肉まんを温めて、残り野菜で簡単に作ったあんかけをかけるだけで完成してしまいます。
すでに肉まんに味がついているので、あんかけの味付けは簡単なもので大丈夫。スープの素に軽くしょうゆや砂糖を足して、片栗粉でとろみをつけるだけでもOKです。
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そしてこちらは、ピザまんを使ったお料理。ピザまんにチーズを乗せて、ブロッコリーとトマトを添えてオーブンで焼くだけです。
コンビニで手に入る肉まんやピザまんが、おしゃれなバルで出てきそうな一品に変身するとは驚きですね。
味付けが面倒な日は、生ハムをフル活用
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野村さんがしばしば活用するというのが、生ハムです。塩分のしっかりある生ハムを活用することで、塩味を付ける手間を省くことができます。
この日のおつまみは、茹で野菜はもちろん、パスタさえ「塩味なし」で調理。本当にただ食材を茹でるだけで、あとは生ハムがなんとかしてくれるとのこと。
ちなみにこちらの生ハムブロックは、楽天で購入したそう。熟成期間が比較的短く小さめのものなら、5,000円程度で手に入ります。
切り方&盛り付け方の工夫でフルーツも立派な一品に
フルーツもまた「小さなおつまみ」の一つになりますよ。
フルーツはそのまま盛り付けてももちろんよいのですが、ちょっと切り方や盛り付け方を工夫するだけで、一気に存在感が高まり、おしゃれなテーブルを演出してくれます。
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例えばこの日は、キウイフルーツを星切りにして、「レンゲ+かご+葉っぱ+お皿」の重ねテクニックで盛り付け。
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こちらのコーディネートでは一口サイズのフルーツをドリンクグラスに入れて、ピックと葉っぱをあしらっています。
「あと一品増やしたい」というとき、フルーツという選択肢を思い出してみてください。
「ちょい飲み」を華やかにするテーブルコーディネート
ベランダ飲みに限らず、テーブルコーディネートを工夫することで、食事やお酒の場はいっそう楽しいものになります。テーブルコーディネートというと「高級な食器や特別なアイテムをそろえる」というイメージがあるかもしれませんが、野村さんによると決してそういうわけではないそうです。
「ベランダ飲みに高級なアイテムは必要ありません。むしろ、室内では使えないポップでカジュアルなアイテムを違和感なく使えるのが、ベランダでのテーブルコーディネートの魅力なんです」(野村さん)
野村さん自身、100円ショップなどで購入したプチプラアイテムを活用されているとか。ここからは、ベランダでのテーブルコーディネートをワンランクアップさせるテクニックと、入手しやすいおすすめアイテムを3つご紹介します。
ベランダで使えるテーブルコーディネートのテクニック
①「料理+器」のセットでボリュームと色合いを考える
野村さんによると、料理と器をセットで考えることが、テーブルのバランスを整えるコツ。シンプルなお料理には華やかな器を、華やかなお料理にはシンプルな器を合わせるのがポイントです。
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いわゆる「普通の料理」を盛り付けるときほど、お皿を何重にも重ねることで華やかに見せるのがおすすめなのだとか。例えば上のコーディネートでは、手前の一皿が「豆皿やレンゲ+ガラスのお皿+陶器のお皿」と三重構造になっています。
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色合いについても、料理だけでなく器までセットで考えるのがポイントです。この日は、料理のなかに赤が少なかったので、赤い装飾が印象的な器を使ったそうです。
②いろいろな素材を組み合わせる
「陶器だけ」「ガラスだけ」ではなく、さまざまな素材の器やアイテムを組み合わせることも、おしゃれなコーディネートのコツです。
- 陶器
- 磁器
- ガラスの器
- 木製の器
- アルミの器
- 鉄鍋
- かご
- ペーパーアイテム
- 葉っぱや枝
など、さまざまな素材のアイテムを取り入れると、それぞれが互いを引き立て、ワンランク上のコーディネートが実現します。
特にガラスの器は、単体で使うより、下に何かを敷いて使うほうが美しさが際立ちます。先ほどご紹介した「重ねるテクニック」と組み合わせてみましょう。
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例えば上のコーディネートでは、「ガラスの器+磁器のお皿+天然素材の編み込みランチョンマット」という異素材の重なりが、それぞれのアイテムをより魅力的に見せています。
③色数は少なくまとめる
素材はたくさん使っても、色は増やしすぎないのが洗練されたコーディネートのコツ。
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赤と白のストライプのランナーが印象的なこちらのコーディネート。ポップなアイテムを使いつつも、全体のなかで目立つ色味を赤だけに抑えることで、楽しいのに落ち着きもある、絶妙なバランスに仕上がっています。
ベランダ飲みにおすすめのコーディネートアイテム
①フレッシュなおいしさを演出してくれる「グリーン(植物)」
コーディネートを簡単に格上げしてくれるアイテムとして、まずおすすめしたいのが葉っぱなどのグリーンです。
「グリーンを取り入れるとフレッシュな印象がプラスされ、お料理も美味しそうに見えますよ」と野村さん。
ベランダや室内で育てている植物の葉っぱを使ったり、市販のフェイクグリーンを使ったりと、入手しやすいものを使えばOKです。
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器に少し余裕をもたせて料理を盛り、余ったスペースに葉っぱを飾ってみましょう。
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このように大きな葉っぱを敷くのもおしゃれ。
ほかに、ガラスの器とその下の器のあいだにグリーンを挟むのも涼しげでおすすめです。
②心躍る「色鮮やかなテーブルクロス」
ベランダでは、いつもなら「派手すぎるかな」と思う色柄のアイテムも気軽に使いやすいもの。そこでおすすめなのが、色鮮やかなテーブルクロスで、テーブル全体を華やかにすることです。
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こちらのコーディネートでは、テーブルクロスとペーパーナプキンに鮮やかな赤を採用。
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こちらのクロスは緑と白のストライプです。テーブルクロスが変わるだけで、一気に雰囲気が変わりますね。
③手軽におしゃれ度が上がる「英字入りアイテム」
英字デザイン入りのアイテムも、簡単におしゃれ度を上げてくれるアイテムの一つだそうです。
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例えば上の写真でパイの下に敷かれているのは、英字デザインが入ったクッキングペーパー。
「かごや木製の器におつまみを盛り付けるときは、ぜひ文字が入ったクッキングペーパーを使ってみてください。100円ショップでも販売されていますよ」(野村さん)
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こちらのコーディネートでポテトを包んでいるペーパーや、手書き風の文字が入ったターナーも、わくわく感を演出してくれていますね。
テーブルや椅子はどんなものを使うべき?
ビアガーデン風にベランダ飲みをしたいといっても、専用のテーブルや椅子は必須ではありません。まずは室内で使っているものを持ち出して使いましょう。
「例えばテーブルにするのは、段ボール箱でもOK。先ほどご紹介したようなクロスをかければ、すぐに素敵なテーブルに生まれ変わりますよ」(野村さん)
気負わず、がんばりすぎず、気楽に始めるのが、ベランダ飲みを楽しむ秘訣です。ご自宅にあるものをうまく活用して、適宜新しいアイテムも取り入れながら、ベランダでの時間を楽しんでください。
思い立ったが吉日! ベランダでの「ちょい飲み」を楽しもう
ベランダ飲みの最大の魅力は、「自分のタイミングで、いつでも楽しめる」ということ。
- 今日は星がよく見えそうだから、グラスを持って外に出てみよう
- 夕焼けが見事! これを眺めながらワインでも飲もうかな
- お風呂上がり、夜風に当たりながらビールを飲んだら最高だろうな
このように「ちょっとした気分」で、すぐに屋外の開放感を楽しめるところは、自宅ならではですよね。ビアガーデンを予約するときのように、念入りにお天気事情を調べておく必要もないので、まさに思い立ったが吉日! “なんでもない日” が、“思い出深い日” に変わるかもしれません♪
今回野村さんに教えていただいたレシピやテーブルコーディネートのコツも参考にしながら、ぜひ楽しいベランダ時間を過ごしてください。
Text by 瀬良万葉