女優として活躍する柳 美稀(やなぎ みき)さん。「間取りを見ること」が趣味という柳さんは、芸能活動のために上京後、約6年間で4回も引っ越しているという、引越しのプロ! 柳さんの引越し愛が伝わるエピソードとともに、6月1日(火) 公開予定の『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』についてお話をお伺いしました。
柳 美稀(やなぎ みき)●1997年8月24日生まれ、23歳、B型。オスカープロモーション所属。2016年「動物戦隊ジュウオウジャー」(テレビ朝日系)のジュウオウシャーク/セラ役で本格的に女優デビュー。以降、ドラマ・映画・舞台と幅広く活動中。2018年ドラマ「賭ケグルイ」(MBS/TBS系)で演じた生志摩 妄(いきしま みだり)役が話題に。6月1日(火) にはシリーズ最新作となる『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』が公開される。Instagram / Twitter
「東京に行ったら道が開けそう」勢いで決めた上京

―大阪生まれ、愛知育ちの柳さん。芸能活動のスタートが上京のきっかけでしょうか?
「そうですね。小学生のときに家族と愛知に引越して、芸能活動を本格的に始めるというタイミングで上京しました。でも、実はこれという仕事が決まる前に出てきちゃったんです。今の事務所に入ることは決まっていたので『東京に行ったら、道が開けそうだな』と思って、勢いで上京しました」
―家族と離れることなどに不安はなかったですか?
「それが全然! 新しいことに挑戦できるのが楽しみで、期待のほうが大きかったです。親元を離れることにも『一人暮らしができる!やったー!』みたいな感じで(笑)。友だち作りが得意なタイプではないので、そこは少し不安でしたが、それ以外はワクワクしていました」
―上京したあとにホームシックになることも?
「ちょっと寂しくなって実家に帰ることもありましたが、基本的には楽しんでいました(笑)。今思うと、若さの勢いですね。逆に今の年齢で上京するとなったら、すごく不安だし、考えちゃうだろうなと思います」
―確かに、若いときって怖いもの知らずですよね。上京したときのお部屋探しでこだわっていたところは?
「私、典型的な “上京ガール” だったんです。よくテレビ番組でもあるような、その家賃設定でその条件は無理だよ…というお部屋を探し求めてしまって。初めての一人暮らしだし、やっぱり憧れがあったんだと思います。当時、母親と一緒に物件を見に行って、いろいろと相談したことをよく覚えています。でも、希望通りの物件があまりなくて『世の中、うまくいかないな』って(笑)。そこからですね。間取りをよく見るようになって、どんどんこだわりが強くなりました」

趣味は「間取りを見ること」。実際に住むことを妄想して楽しんでいます
―柳さんの公式プロフィールの趣味欄には「間取りを見ること」とありますね。
「そうなんです! スマホに物件探しのアプリを入れているのですが、別の用事でスマホを手に取ったはずなのに気づくと、アイコンをタップして間取りを見てるんです(笑)。『何しようとしてたんだっけ?まあ、いいや。間取り見よう』みたいな感じで。暇があるとつい見ちゃう」
―最近、気になった間取りのお部屋はありましたか?
「三角のお部屋とか、変わった間取りのものはやっぱり『どうやって住むんだろう』と思いますよね。基本的に、自分が住んだらどうかなとイメージして見るんです。住んだときの家具の配置やインテリアを想像して楽しんでいます。一人暮らしには広すぎるお部屋も、いつか家族ができたら…とイメージして。ただの平面図なのに、その間取りひとつで想像が無限に広がる感じが好きなんです」

―自分が住むことを前提にして見ていると、いつ引越しても大丈夫という気にもなりますね。
「『引越したい』という気持ちが常にあるので、つい見ちゃうのかもしれません。1年経ったら、引越したいなという気持ちが強くなってしまって。上京して6年になるんですが、もう4回も引越してるんです。多いですよね(笑)」
―6年で4回! かなり短いスパンですね。毎回、何か理由があるんでしょうか?
「最初は『動物戦隊ジュウオウジャー』の前後でした。大きな仕事だったので区切りを付けたいなと思って。それ以外は、気分転換が多いです。4回とも更新時期を迎える前に引越しています。髪を切るときじゃないですけど『よし、引越そう!』という感じで、思い立ったら即行動です(笑)。
正直、荷物をまとめたりするのは毎回『面倒だな』と思いますが、新しい場所に行くのは嫌いじゃないんです。いったんリセットする感じで、またがんばろうと気合が入ります。お部屋が変わるのはもちろんですけど、引越し先の知らない場所を開拓するのも楽しみです」
―行動力がすごいですね。新しい環境に飛び込むことにも、あまり不安を感じないタイプですか?
「それが、引越し以外は安定を求めてしまうんです。服もメイクもあまり冒険しないですし、新しいお仕事の顔合わせなどもすごく緊張します。なぜか引越しにだけ行動力が発揮されています(笑)」

―次の引越しで譲れないと思っているポイントはありますか?
「カウンターキッチンです。料理をしていると落ち着くというか、無心になれる。料理が自分のリフレッシュタイムなので、悩んでいるときは、凝ったものを作りたくなります。あとは、ゲーム部屋が欲しいですね」
―柳さんのTwitterにはゲームの話題も多いですよね。
「実は、かなりのゲーマーなんです(笑)。近いうちにゲーム用モニターとチェアを揃えて、本格的なゲームスペースを作る予定です。キッチンにもこだわりたいし、いろいろ考えると、その最終形は注文住宅かなと思ってしまって。そこまでいったら幸せの極みです!」
『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』

―シリーズ最新作『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』が、いよいよ公開になります。前作から引き続きの生志摩妄役ですが、久々に演じてみていかがでしたか?
「クランクインする前に過去のシリーズを全部見直したのですが時間が経ってしまった分、『あのテンションになれるかな』と少し不安になってしまって。でも、眼帯をして制服を着たら自然と妄になれたので、私のなかにちゃんと妄が住んでいたんだなと思いました」
―トリッキーな妄役を演じるにあたって、大変さを感じる部分はありましたか?
「かなりぶっ飛んだキャラクターなので、難しくもありますが、やっぱり楽しさの方が大きいです。ぶっ飛んでいるからこそ何をやっても許される。挑戦しがいがあります。共演の皆さんと演技で対峙していると鳥肌が立つ瞬間が多くて。『私も負けてられない』と思って、さらに強い表現になることもありました。皆さんに引っ張っていただき、刺激をいただいた現場でした」
―本作の見どころをお願いします。
「単独行動ばかりの妄ですが、今回は他のキャラクターと一緒にいることが多いので、その関係性や妄の成長を感じてもらえると思います。会長や夢子のことが本当に好きなんだなというシーンもあり、妄らしいかわいらしさも出ていますし、個人的には妄を出し切ったという思いもあります。
観終わったあとには『ハラハラドキドキして面白かったね』と絶対に言ってもらえるはず! 最後も『これは…』という終わり方になっていて、原作を読んでいる方は少しテンションが上がるかもしれません。最後の最後まで見逃さずにいてください!」

【作品情報】
『映画 賭ケグルイ 絶体絶命ロシアンルーレット』
6月1日(火) 公開予定 TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー
公式サイト:https://kakegurui.jp/
Text by 吉田光枝 Photo by 松井 和幸