聖地巡礼×住みやすさ調査! 程よく都会と自然が共存し、物語の世界へ入り込める街・聖蹟桜ヶ丘【劇場アニメ『耳をすませば』編】

「好きな作品に登場する街に住んでみたい」そんな夢を一度は抱いたこと、ありませんか?
アニメ・漫画・映画・ドラマなどの舞台となった街(=聖地)を巡り、街の特徴や雰囲気をお伝えしていきます。

今回は、1995年に公開されたスタジオジブリ制作のアニメーション映画『耳をすませば』の舞台・聖蹟桜ヶ丘エリアを紹介します。

東京都多摩市の聖蹟桜ヶ丘が『耳をすませば』の聖地であるとご存知の方も多いはず。東京都内でありながら自然の豊かなこの街を、『耳をすませば』の物語とともに辿ると、アニメの世界へ入り込んだかのような気持ちになりました。そんな聖地に潜む“暮らし”をご案内します。

※本稿は『耳をすませば』を視聴済であることを前提に書かれておりますことをご承知おきください。

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『耳をすませば』聖地のスタート地点・聖蹟桜ヶ丘駅

『耳をすませば』に登場する場所のほとんどが実在すると言われています。中でも劇中に多く描かれた場所が聖蹟桜ヶ丘です。

まず最初に訪れたのは聖地のスタート地点と言える「聖蹟桜ヶ丘駅」です。新宿駅から京王線の特急で約30分、東京都多摩区に位置するする聖蹟桜ヶ丘駅。主人公の雫が図書館で働くお父さんへ弁当を届けるため電車に乗っていると、一匹の不思議な猫(ムーン)に遭遇します。ムーンが降り立ち、それを追いかける形で雫が降り立ったのがこちらの駅です。

1日の乗降人員は約65,000人と京王線内では15番目の数です。私が訪れたのは平日の昼頃でしたが、親子連れや学生、年配の方が多い印象でした。コロナ禍の平日であるものの、人が少ないという印象はなく駅前はそれなりに賑わっていました。

劇中では「京王線 聖蹟桜ヶ丘」ではなく「京玉線 杉の宮駅」と名前を変えています

聖蹟桜ヶ丘駅には東口と西口、2つの改札口があります。『耳をすませば』の聖地を訪れる際には西口へ出ます。聖地へ向かう前に一度西口の駅看板から東口の方を見上げてみてください。劇中に一瞬だけ描かれる「京王百貨店」が見えます。この場所からすでに『耳をすませば』の物語は始まっているのです。

聖蹟桜ヶ丘駅の列車接近メロディーは『耳をすませば』の主題歌である『カントリー・ロード』。上りと下りでメロディが異なるので、聖地巡礼の行き帰りは意識して聴いてみてください

駅西口から正面の信号を渡り、さくら通りという道を真っすぐ進みます。さくら通りには「聖蹟桜ヶ丘オーパ」というショッピング施設、オシャレなカフェや美味しそうなケーキ屋さんなどが並んでいました。

ほかにも駅前には冒頭で登場した「京王百貨店」「ザ・スクエア」「せいせき(聖蹟桜ヶ丘ショッピングセンター)」などの商業施設が立ち並びます。京王百貨店内には「ビックカメラ」や「無印良品」などが入っており、家電や生活雑貨を買いそろえることができます。

各施設内にはファッションエリアも充実していますし、必要な買い物をする際には駅前で事足りるのではないでしょうか。ファストフードやカフェ、居酒屋などの飲食店も豊富なので、外食にも困らなそうでした。

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通りを見渡しながら歩くこと約5分。大栗川と霞ケ関橋が見えてきます。そして、橋を越えたところに長く緩やかな「いろは坂」の姿が。

いろは坂は東京都多摩市桜ヶ丘4丁目にある坂道です。いろは坂を登っていくと『耳をすませば』で見たことのある場所が次々と登場します。

いろは坂を登り、杉村が告白した神社のモデル地「金比羅宮」へ

いろは坂のカーブを進んでいくと、雫が図書館へ向かう際の背景に描かれていた場所に着きます。ここから聖蹟桜ヶ丘の住宅街が一望できます。

写真には映らなかったのですが、下には先ほど通った大栗川が流れています

『耳をすませば』では両側に歩行者通路がありますが、実際のいろは坂は片側のみ。雫が歩いていた道は、実際には車道になっています。そして、ここを通り過ぎてすぐに雫のお父さんが働く図書館前に到着します。

車やバスの通りが多いので、公園へ向かう際には注意して横断歩道を渡りましょう

こちらの写真を見て分かるように、実際に図書館は存在しません。『耳をすませば』の図書館があると思わしき場所には「いろは坂桜公園」という、ひらけた公園があります。その名の通り、3月下旬~4月上旬にかけて30本のソメイヨシノが咲き誇るお花見スポットなのだそう。

公園の前を通過すると2つの大きなカーブとともに2つの階段が見えてきます。最初に短めの階段を登り切り横断歩道を渡ると、今度はかなり長め階段が。この階段も『耳をすませば』に登場します。

雫がムーンを追いかけて迷い込んだアンティークショップ・地球屋から図書館へ向かうシーン、雫が「行こう! 恐れずに。午後の気流が乱れるとき、星にも手が届こう」と言いながら駆け降りていくシーンのモデルとなった場所です。

正確には、聖蹟桜ヶ丘の天守台(関戸城跡)に位置する階段とこちらの階段を組み合わせて表現されているのだそう。上から見るとわかるようにとても長く、息切れするほどそこそこ急な階段でした。

そして、階段を登りきると左手にはこじんまりとした神社がひっそりとたたずんでいます。「関戸熊野神社 金比羅宮(こんぴらぐう)」と呼ばれる神社は、雫が同級生の杉村に告白されるシーンで描かれていました。

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境内の入口右手には金比羅宮の説明とともに、「恋みくじ」が設置されています

劇中、雫は社殿の上に杉村は社殿の階段に座っています。この場所を見ると、『耳をすませば』で杉村が告白するシーンが鮮明に蘇り、甘酸っぱい気持ちになりますね。切ない気持ちに胸を馳せながら、次なる場所へ進みます。

“地球屋” が存在したロータリーはミニマムな商店街

先ほど紹介した階段からそのままいろは坂の道なりに進みます。金比羅宮までは木々が多く緑に囲まれていましたが、ここからは閑静な住宅街です。新旧さまざまではあるものの、一軒一軒のお家がとても大きい印象を受けました。

住宅地ですが道はひらけているため、車やバスの交通量が多くても安心して歩けます。また、小道に入ると階段と坂がいたるところにあり、高台から景色を楽しむこともできます。『耳をすませば』に一瞬登場する場所がそこかしこにあるので、作品を見返してこの道を歩くとさらに楽しめそうです。

景観を楽しみながら歩いていくといろは坂の頂上に到着。今回の『耳をすませば』聖地巡礼の終着地点でもあるロータリーです。都内でも珍しい環状交差点(ラウンドアバウト)となっています。

雫の同級生で思い人の聖司がロータリーを自転車で走っているシーンも

写真正面から向かって左手には、雫がムーンを追いかけて偶然訪れたアンティークショップ・地球屋があったとされ、劇中に何度も登場しています。地球屋のモデルと言われていた喫茶店「桜ケ丘邪宗門」は2012年に閉店し、現在はデイサービスのサービスセンターになっています。

ロータリー正面から向かって右手に見える赤い屋根の建物「桜ヶ丘ロータリー商店会」には、お肉屋さん、魚屋さん、美容室、カフェ、和食店……と、複数のお店が軒を連ねています。一人暮らしであればロータリーだけでも食生活は問題なさそうと思うほど。ほかにもロータリーの入り口付近には交番や郵便局などがあり、ミニマムな商店街のように感じました。

そんなロータリーの中で『耳をすませば』ファンが多く訪れるのが、雫と聖司の顔はめパネル(写真スポット)が目印の「ノア洋菓子店」です。店内に劇中に登場する猫の人形・バロンが飾られていたり、“耳すま”と書かれた「耳すまクッキー」が売っていたり、耳すまクッキーを購入した人だけがメッセージを書ける「耳すま思い出ノート」があったりします。今回はコロナ禍の影響もあり残念ながら取材することは叶いませんでしたが、『耳をすませば』が好きな方たちは落ち着いたら足を運んでほしい場所の一つです。

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こちらのロータリーで聖地巡礼は終了です。駅からロータリーまでは徒歩で片道約20分でした。道のりのほとんどが坂と階段なため、ちょっとしたハイキングをしているよう。聖蹟桜ヶ丘駅からバスも出ており約6分でロータリーに着くので、通勤・通学などの不便はないと思います。ただ、街頭が多いほうではないので、夜道はやや暗く感じるかもしれません。不安な方は、駅近の物件を検討するとよいと思います。

聖蹟桜ヶ丘駅西口を出てすぐに飾られている「青春ポスト」。地球屋をモデルにしたモニュメントです

物語の世界に迷い込める街に、暮らすという選択肢

映画公開から約25年経った今も多くのファンが訪れる聖蹟桜ヶ丘。これほど多くの人が足を運ぶ理由の一つには『耳をすませば』で聖蹟桜ヶ丘を細部まで “再現” していたからでしょう。ここまで細かく表現できたのは『耳をすませば』で脚本・製作などを手掛けたスタジオジブリの宮崎駿さんが若い頃に聖蹟桜ヶ丘で働いていたからだと言います(スタジオジブリの代表取締役・鈴木敏夫さんがメインパーソナリティを務めるラジオ『鈴木敏夫のジブリ汗まみれ(2016年5月30日の回)』で話されていました)。

聖蹟桜ヶ丘は、駅前には商業施設や飲食店が立ち並び、少し駅を離れると豊かな自然があり、自然を抜けると落ち着いた住宅街が広がる、さまざまな顔をもつ場所でした。在宅勤務が増えている今、都会の喧騒から少し離れた生活に憧れを抱く人も多いでしょう。

都心に比べると家賃相場もお安めで、1Kであれば6万円を切る物件も多いので、引越し先としてとてもよい選択肢ではないでしょうか。『耳をすませば』の物語の世界に溶け込んで生活できる聖蹟桜ヶ丘、ぜひ足を運んでみてくださいね。

※聖地巡礼をする際は住民の方の迷惑にならないようルールを守ってお楽しみください。

Text by 阿部裕華 Photo by 松井 和幸

 

 

 

 

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