“TOFFYが彩るとっておきな毎日!” をコンセプトに、レトロポップなデザイン家電を展開している「Toffy(トフィー)」シリーズ。Instagramでも大人気のToffyシリーズを作っているのは、なんと昭和7年に創業した老舗企業 株式会社ラドンナです。今回はラドンナの田村社長と広報の西塔(さいとう)さんに、Toffyシリーズの魅力や誕生の舞台裏、開発にかける熱い想いを伺いました。
デザインのインスピレーションはヨーロッパから
− はじめに、改めてToffyシリーズのコンセプトを教えてください。
「“TOFFYが彩るとっておきな毎日!” というコピーの通り、使いやすくてかわいい家電をめざしています。シリーズで出していて、キッチン家電のトータルコーディネートができる点が特長です。一人暮らしから2〜3人のファミリーまでしっかり使えるほどよいサイズ感で、さらにお求め安いプライスを設定しています」

− Toffyシリーズは他のおしゃれ家電と一線を画す、レトロデザインがかなり特徴的ですよね。なぜこのデザインに行き着いたのでしょうか?
「デザイン家電というとスタイリッシュなものやシンプルなもの、白や黒ばかりという印象がありますよね。確かになんにでも合わせやすいという強みがあるとは思うのですが、生活様式が多様化する中で、画一的な方向性に疑問を感じていました。私たちは元々雑貨メーカーですから、わたしたちならではのデザインの方向性を模索したいと思ったのです。
実は当初は、木目調のデザインで進めていたんです。ですが、コストの問題やさまざまな制約の都合で諦めました。そんななか、ヨーロッパでビンテージものの家電に触れる機会があり、それをヒントに着想を得ました。ちょうどその頃日本でもレトロブームがきていて、これはいけるなと」
− 確かにヨーロッパは、古きよきものを大切に使い込むというイメージがあります。レトロデザインはそんな思いも込められているんですね。コンセプトを商品に落とし込む上でこだわった部分はありますか?
「カラーリングです。パステルカラーを少しくすませたもので、『ダスティカラー』といい、今やToffyを代表するキーカラーになっています。家電としては馴染みのないカラーリングだと思いますが、色味を少しくすませたことでベースとなるどんなインテリアにも馴染みやすいんです」

− 一消費者として本当にとっても惹かれるのですが、会社員として見ると、チャレンジングなデザインを通すのはもしかして少し大変だったのでは……? などと推測してしまうのですが。
「正直はじめは、得意先を含めた関係者からは、本当に売れるのか…? と不安視する声も届いていました。でもそこは信念ですよね。発売後、おかげさまで最初に出したトースター、続くホットサンドメーカーがともにヒットし、その後もシリーズとしてどんどん成長しています」
− トースターは縦型で、狭いキッチンにも置きやすいのが魅力ですよね! 実は私自身も購入を真剣に検討しているんです。ホットサンドメーカーが売れているのは少し意外でした。買ったはいいけど、使う機会がなくてずっとしまいっぱなし……となりそうで。
「そうですよね。おっしゃる通り、一度しまってしまうとなかなか出す機会がなさそうに見えるのですが、Toffyシリーズは見た目もおしゃれでサイズ感も小ぶりなので、ずっと出していて日常使いしているという方が多いようです。耳まで焼けるお手軽さも人気の理由のひとつです。たとえば残り物のカレーを挟んで焼くだけで、手軽においしく、映える朝食が作れてしまいます」
− 家で簡単にカフェのようなモーニングが作れるのは魅力的ですね。
かわいいだけじゃない、現代の家庭にフィットする家電
− ぜひお二人のおすすめ商品も教えていただきたいのですが。まず西塔さんはいかがでしょうか?
「私のおすすめは、こちらの『コンパクトマルチ電気鍋』です。卓上でも使える電気鍋で、一つで煮る、焼く、蒸す、炒める、揚げる、炊くという6通りの調理ができるんです!」

「熱効率がよくお手入れも簡単なヒーター一体型で、洗うときは電源を外して水洗いするだけという手軽さが特徴です。ふたは取手部分が卓上に立つので邪魔になりません。お値段は5,000円です」

− お手頃価格!! カセットコンロってなんだか買う気が起きなくて、キッチンに立ってしゃぶしゃぶしていたので(笑)、すごく惹かれます!
「寒い日でも、カレーやおでんをあつあつのまま卓上に出せるので便利ですよ。3人くらいのご家族でしたら、十分な大きさがあります」
− こちらには、先ほど諦めたとおっしゃっていた木目調のデザインが入っていますね。
「そうなんです。アッシュがかった、落ち着いた色味の木目調デザインを採用しました。みなさんのご家庭のダイニングテーブルにも馴染むのではないでしょうか」
− 田村社長からのおすすめはどちらの商品ですか?
「2020年秋に発売した『ミニスロージューサー』です。低速でプレスしながら搾汁することで、野菜や果物の栄養素を壊さずコールドプレスジュースを作ることができます」

「従来の低速ジューサーはサイズが大きいものがほとんどですが、こちらは幅124mm、高さ360mmとコンパクトで、一人暮らしのキッチンでも置き場所に困りません。しかも実際にできるジュースは他機種と遜色のないクオリティです。雑誌『家電批評』3月号でも、大手メーカーを差し置いてベストバイに選定いただいています。
特に評価していただいた点は、お手入れがしやすい点です。パーツが少なく、じゃぶじゃぶ洗っていただけるのでとてもらくちんですよ。フレッシュジュースだけでなく、搾りかすをお料理やお菓子作りにも使えるので、無駄がありません」

− どちらの商品も、お手入れのしやすさにこだわっているんですね。
「私自身、料理が大好きでキッチンによく立つのですが、お手入れがしやすいことはとても重要だと感じています。一ユーザーの目線を常にもって、“自分が欲しいもの” を作っている感覚ですね」
− 見た目がかわいく、リーズナブルな価格帯もとっても嬉しいのですが、大変失礼ながら、家電としての品質は保たれているのか、少し不安になってしまったのですが……。
「もちろん、機能性もしっかり追求しています。デザインだけではタンスのこやしになってしまいますし、長くご愛用いただくことはできません。そうなってはメーカーとしてとても残念ですから。まず安全面や品質に関しては、親会社であるキングジムの有する品質管理系の海外子会社を通し、工場の監査や生産時のコントロールを行なうことで担保しています。
また、お求め安い価格であるようにも努めています。というのも、アイディアにコストはかからないんですよね。たとえば先ほどの電気鍋の取手部分も、立つような工夫をしたところで、コストは変わりません。コストがかからない方法で、使いやすさを追求し、付加価値をつけることができるんです。それが私たちの、ものづくりへのこだわりですね」

時代を見つめ、変化してきた商材
− 話しが少し変わりますが、ラドンナが創業した昭和7年当時は、喫煙具の販売をされていたんですよね。これまでの遍歴について簡単にご紹介いただけますか?
「おっしゃる通り、わたしたちは元々喫煙具を百貨店で販売していました。ですが当時のオーナーが時代の先を読んでいて、いずれ喫煙具は売れなくなると考えていたようです。すでに開拓してあった販路を生かすべく、百貨店で売れるほかの商材を模索した中で行き着いたのが、フォトフレームです」

「しばらくフォトフレームの専業メーカーとして拡大したのですが、やがて市場の高いシェアをとるようになりまして。それ以上の業績拡大のためには、また新たな事業を考える必要がありました。
このときもやはり、私たちの強みは販路にあると思っていましたので、フォトフレームで開拓した雑貨系の販路で売れるものを考え、幸いにもアロマディフューザーやデジタルフォトフレームなどの商品を、業界に先駆けて参入することができました。こうして、商品がインテリア雑貨という広い枠へと広がったのです」
− 時代の流れに合わせて柔軟に商品企画をし、現代にいたるまで生き残ってきたのですね。インテリア雑貨からキッチン家電というのはまた少し違いますが、Toffyシリーズが生まれるにはどのような経緯があったのですか?
「インテリア雑貨はどうしても、流行の移り変わりが早いという特徴があります。流行の先読みは運の要素も強く経営的にリスクがありますし、シンプルにしんどいなと。一方でキッチン家電は、常に一定の需要があるため、ベースとなる売り上げに寄与してくれると考えました。挑戦してみようとなり、Toffyシリーズの誕生に至りました」
− 戦略的に生まれた商品だったのですね。でもそこから、実際にヒット商品を生み出せるのが本当にすごいと思います。常に変化を恐れず挑戦する、企業精神の賜物だと感じました。
「ありがとうございます。現在はToffyプレミアムという、よりシックなラインもあり、こちらも人気です。スペックにもこだわっていて、ハイクラスなライフスタイルを実現したい方に支持されています」

− 雰囲気ががらっと変わりますが、Toffyらしいレトロなあしらいはこちらにも生きていてすてきです!
巣ごもり需要で、続々リリースされる商品
− ところで、新型コロナウィルスの影響でおうち時間が増えています。キッチン家電も今まで以上に需要が高まっているのではないでしょうか?
「そうですね。たとえば、ご家族で囲めるホットプレートの売れ行きが伸びています。ほかにも、焼肉屋さんに行きたいけど行けないという方々に向けて、3月にはスモークレス焼肉ロースターの発売が控えています」

「最大の特長は煙がほとんど出ない点です。おうち焼肉をする際、どうしても気になるのが臭い移りですよね。だったら煙の出ないロースターが作れないだろうか……そんな思いで生まれた商品です。
今は観光や外食控えにより、おいしい食材が比較的安価で家庭に届くような仕組みもできていますよ。あとはそのおいしい食材を生かせる環境があればいい。この焼肉ロースターが、そんな存在になれたらと願っています」
− すてきなビジョンですね。でも、なぜ煙が出ないのでしょうか?
「サイドヒーティング方式といって、ヒーターの位置が網の直下になく、輻射熱で焼き上げるためです。肉から出た油が落ちたときに熱源にあたらないので煙も出ませんし、逆に焼ける音もしないので、気付いたら焼けている感じです。本当に煙が少なくて驚きますよ!」

− なるほど! 外食の機会が激減しているので、家族で楽しめるキッチン家電はますます注目が高まりそうですね。最後に、Toffyシリーズの購入を検討している方々に向けて、ぜひメッセージをいただけないでしょうか?
「『デザインがかわいい』『おしゃれ』というとっかかりでToffyに興味をもってくださっている方が多いと思います。ですがいわゆる大手家電メーカーではないため、『Toffyって何者?』『品質は大丈夫?』と不安に思ったり疑問に感じたりする方もいらっしゃるでしょう。ですがすでにお話しした通り、わたしたちはこだわりをもって品質も担保してしっかり物づくりをしています。ぜひ、安心して使っていただけたらと思います」

Text by 鈴木 紀子
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