元ものまねタレントで、現在はクリエイターとして “生きること” をテーマにした作品を手掛けるなど幅広く活動している、おかもとまりさん。
そんなおかもとさんが、群馬県から上京後に長年住んでいたというのが代官山エリア。渋谷や恵比寿からも徒歩圏内という抜群の立地と、オシャレな雰囲気が住みたい街として人気の高い街です。今回は、おかもとさんと代官山を歩きながら、住みやすさやその魅力、お気に入りのお店についてなど、お話をお伺いしました。
おかもとまり●1989年12月13日生まれ。群馬県出身。2006年から芸能活動を始め、ものまねタレントとして人気に。原案した映画『青の帰り道』が2018年に公開されるなど、現在はクリエイターとしてさまざまなジャンルで活動している。2020年12月20日より、原案を手掛けたアニメ『ウシガエルは、もうカエル。』がYouTube「ウシガエルは、もうカエル。」にて配信。 Twitter/YouTube「おかもとまり ch」
落ち着いている雰囲気が魅力の代官山

− 代官山には今もよく遊びに来られるそうですね。当時はどのあたりにお住まいだったんでしょうか?
「住んでいたのは、代官山と渋谷の真ん中あたりです。代官山駅からは少し離れたエリアだったんですけど、当時は朝活という感じで、カフェに朝ごはんを食べにきたり、お散歩したり。代官山って駅もそうですけど、少し入った路地に素敵なカフェやお店があるので、それを探しながらブラブラするのが好きでした」
− 大通りから外れたところにあるお店が多いですよね。住宅街にポツンとあったりして。
「そこが魅力でもありますよね。商業施設が集まる繁華街じゃないから、落ち着いている雰囲気があって住みやすい。家族連れや穏やかな人が多くて、ガヤガヤ騒がしくないから仕事をするにもぴったりなんです。当時もカフェでネタを考えてたり、今も『代官山 蔦屋書店』で仕事の作業をしたり。ちょうど、この間もアニメのキャラクターデザインの打ち合わせに使わせていただきました」

− 確かに街自体、ゆったりと落ち着いているイメージがありますね。
「でも、初めて代官山に来たときの印象は “異次元の街” でした(笑)。18歳のときに、タレントの芹那ちゃんに連れてきてもらったんですけど、群馬県出身の私にはオシャレすぎて。大きな商業施設があるわけでもないし、路地も入り組んでいてよく分からなくて。でも、逆にそれはいろいろと探索できる街でもあるので、住んでいたときは本当によく散歩していました。自分が街に馴染んでいくのが楽しくて。長年住んでいても、また新たな発見があるので、ワクワクできる街に住みたいという人にはぴったりだと思います」
− お子さんと一緒に来るようになって、イメージが変わった部分はありましたか?
「もともと居心地のいい街でしたけど、さらにそれが強くなりましたね。皆さん、子どもに優しい。子どもと一緒だと正直ファミレスが多くなっちゃうんですけど、代官山だと子連れもOKなカフェやお店も多いですし、治安もいい。子どもって探検が好きだから、『西郷山公園』という大きい公園があるのも住みやすいだろうなと思いますね」
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自分は変わるけど、街のよさは変わらない

− 代官山で一番のお気に入りが『俺のおでん 代官山』。昔から通われているんですか?
「20代前半のときに、仕事関係の方に連れてきていただいて。そこからずっと大好きなお店です。“おでん” のお店というのも初めてでしたし、何を食べても最高においしいんですよ。あと、路地裏にひっそりとあるのも、すごく代官山っぽくて。実は好きすぎて、お店で働かせていただいたこともあるんです(笑)」

− 好きすぎて……というのは、すごい行動力ですね。
「『働きたい!』ってお願いしたら『いいよ』って言ってくださって(笑)。代官山は優しい人が多いんですよ。食事を提供する側に立つという経験は、またひとつ視野が広がりました。今は制作側に立つことが多いので、そこと繋がる部分。物事の両面を知るという部分では、素敵な経験をさせてもらったなと思っています」

− 改めてお伺いしますが、おかもとさんにとって代官山はどんな街ですか?
「一番リラックスできる街ですね。いつ来ても変わらない場所。住んでいた当時は青春というか、仕事もプライベートも初めてのこと……楽しいことも挫折も、つらかったことも全部、ここに住んでいたときにあったので。大人になって、親になって、仕事の内容も変わったけど、代官山はいつも自分を温かく迎え入れてくれる。変わっていくのは街じゃなくて、自分なんだなと改めて思います。またいつか住みたいですね」

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原案を担当したアニメ「ウシガエルは、もうカエル。」

− 原案を手掛けたアニメ「ウシガエルは、もうカエル。」が、12月20日から配信になります。食用カエルが少女と出会い、愛とは何かに気付く物語。着想のきっかけを教えて下さい。
「若い頃、アルバイトをしていた居酒屋さんのメニューに『ウシガエルの串焼き』があったんですけど、『おいしそう』と注文する人より面白がる人ばかりで。それをウシガエルが聞いたら『もう帰る』ってスネちゃうんじゃないかなって思って、パッとひらめいたのが『ウシガエルは、もうカエル。』というタイトルでした。“ウシ”のモゥ~っていう鳴き声と“カエル”=帰るをかけているんですけど(笑)」
− ずいぶん前から考えていたんですね。
「将来的に何か使えるかもと、当時ガラケーに保存していたメモがずっと残っていたんです。2018年に映画の原案を手掛けて、今度は子どものために何か作りたいなと思ったときに、それをふと思い出して。今作は “愛は捧げるだけのもの” がテーマなんですが、それを伝えるにはこのカエルくんがいいんじゃないかなと」
− その原案をNON STYLEの石田明さんが脚本に。脚本化をお願いする際に一番こだわった部分はどこですか?
「そのテーマと、言葉の大切さですね。子どもには『ありがとう』『いただきます』といった言葉を大事にしてほしいなという思いがあり、それをより分かりやすく脚本にして頂きました。石田さんはもともとお笑いのネタはもちろん、ドラマなどの脚本も手掛けていますし、実際にお子さんがいるパパなので、原案を全て受け止めていただきました。
そして、ウシガエルくんの声はしょこたんさん(中川翔子さん)に演じて頂いたんですけど、愛らしいけど中性的な声で、私が想像していた声そのものでした!今作は “生きること” がテーマでもあるので、カエルくんも誰かの命を救える存在であってほしいと思っていたのですが、日ごろから “生きること” を発信しているしょこたんさんの声はぴったりでした」
− この作品で一番伝えたいことを教えてください。
「ウシガエルくんが最後にする決断。そこから、大切なものに気付いてほしいなと思います。自分以外の大切なもののために生きようと思う、それに気付けた瞬間、自分自身も楽になれれるし、少し強くなれると思うんです。子どもには挨拶や言葉の大事さが伝わってほしいし、大人には愛の意味を改めて考えてもらえるきっかけになればと思います」
【作品情報】
タイトル:『ウシガエルは、もうカエル。』
原案・企画・宣伝:おかもとまり
脚本:石田明(NON STYLE)
出演:中川翔子、恋香楼(こころ)、冨田佳輔、斎藤工
プロデューサー:松倉友ニ
制作:J.C.STAFF
Instagram / YouTube
※12月20日(金)より本編公開中
【インフォメーション】
「俺のおでん 代官山」
住所:東京都渋谷区猿楽町17-17 代官山ハーブメールテラス B1F
Instagram

Text by 吉田 光枝 Photo by 松井 和幸