お部屋は、そこに住む人の価値観が反映された特別なスペースです。モデル、女優として活躍する宮本 茉由(みやもと まゆ)さんは、幼い頃に秋田から家族で上京し、現在に至るまで東京で暮らしています。地方と都内を知る宮本さんは、一体どのような暮らしに惹かれるのでしょうか。また、オン・オフの切り替えを可能にするお部屋へのこだわりについても伺いました。
宮本 茉由(みやもと まゆ)●1995年5月9日生まれ。2016年1月より小学館「CanCam」専属モデルに。2018年「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」(テレビ朝日系)で女優デビュー。以降「東京独身男子」(テレビ朝日系)、「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」(日本テレビ系)、「竜の道 二つの顔の復讐者」(カンテレ・フジテレビ系)などレギュラー出演多数。2020年8月より、チョーヤ梅酒「The CHOYA」新CMに出演するなど活躍の幅を広げている。「監察医 朝顔」第2シーズン(フジテレビ系)にも、渡辺英子役で前シリーズから引き続き出演。 Instagram(オスカープロモーション所属)
都会と自然のバランスのいい街が魅力的
− 幼少期にご家族で秋田から上京されてきたとのことですが、東京ではどのような幼少期を過ごされたのですか?
「今は引っ越してしまいましたけど、大学卒業までは23区の西部エリアに住んでいました。その地域は “近未来” と “懐かしい風景” が入り混じっているような街で、ビルやスーパーもあるけど、少し駅から離れると畑もある、バランスのよい街なんです。すごくアットホームな雰囲気で、畑で作業しているおじさんが『これ、持っていきなよ』ってシソをくれたこともあります。母が調理してくれて、その日の夕ご飯は『豚シソチーズ巻き』になりました(笑)。
ほかにも、金木犀がたくさん咲いている場所があって、そこで金木犀を頂いたこともありました。ティッシュでそっと包んで母親に渡して、トイレの芳香剤にしてもらって(笑)」
− 人とのつながりが感じられる街なんですね! よい意味で東京らしくないというか。
「そうなんですよ。コンビニもファストフードもあって、生活しやすいのに昔ながらの自然や人との繋がりも残っていて。自然のなかで遊べるから、子育てするにはぴったりなんじゃないかなと思います。
そういえば、以前住んでいた街が『不動産屋が選ぶ住みたい街ランキング』にも入ったことがあるらしいんですよ。当時それを聞いて、幼いなりに『やった!』と勝手に喜んでいたんですけど、今振り返っても確かに住みやすい街だったなと思います。いつか結婚して子どもが生まれたら、また住みたいですね」

− 今後、住んでみたいなと思う街やエリアはありますか?
「神社の近くがいいですね。あとは、やっぱり緑が多いところがいいなと。参宮橋とか、等々力とか。幼い頃から自然が多い場所で育ってきたので、やっぱり地元と雰囲気が似ているところがいいなあと思います。秋田出身なので、どこかそういうところを選んじゃうのかもしれないですね。
あと、緑が多い場所はよい “気” が流れてるから、というのもあります。意外とスピリチュアルなことを気にするタイプなので、実は今の家も風水を調べたうえで引っ越しを決めたんですよ」
− どのようなアドバイスをもらったんですか?
「そのときに決まりかけていた物件があったのですが、いろいろスムーズにいかなかったので何かあるのかなと、知り合いの守護霊が見える方に聞いてみたんです。すると、どうやら私には20人くらい守護霊がいて、その全員が『その物件は止めて』と言っていたんだそうです。結局別の物件を選んだのですが、そちらはすごくスムーズに進んで。やっぱり家探しって相性があるんだなと思いました!」
− 確かに、お部屋探しをしていると物件との相性を感じることもありますね。
「スムーズに進まないところは、やっぱり相性が悪いんですよね。そういう直感も大切なのだなとも思いました」
リビングと自室でオン・オフを切り替え

− 宮本さんは住まいの条件に “気のよさ” を挙げてくださいましたが、お部屋にも同様のこだわりがあるのでしょうか?
「そうですね、観葉植物を部屋のあちらこちらに置いています。置く場所によって意味があるんです。今はパキラを玄関とリビングに、ガジュマルを洗面台に置いています」
− そのほか、お部屋作りへのこだわりがあれば教えてください。
「習慣として大事にしていることは、オン・オフの切り替えをはっきりと分けることです。自室には基本的には寝るときしか入らなくて、ほとんどの時間をリビングで過ごしています。
なのでリビングにはL字型のソファと長いテーブルを置いて、ちょっとカフェみたいなイメージにしています。ここで台本を読んだり、お仕事をしたりしています」
− すごく切り替えをしっかりされてるんですね。
「普段から気持ちの切り替えは大事にしているので、環境が変わると自然と気持ちも変わるというスイッチは、お仕事のうえでも役に立っているような気がします。
今はモデルと女優のお仕事をさせていただいていますが、それぞれのモードがあって、自然と切り替わるんです。何か意識的に変えているわけじゃないんですけど」
− モデルと女優、自分のなかで一番大きな違いはどこでしょうか?
「モデルの仕事は、“どうしたらこの洋服が一番キレイに見えるか” を考えて、女優の仕事は “どうしたらこのシーンが一番よくなるか” を考えるという部分です。
お芝居はまだ始めたばかりなので、“演じる” ことはもちろんですけど、どう動けば自然に見えるのか、そのキャラクターがちゃんと生きているように見えるのか。このアングルだと、どこまで映ってるのかなという部分まで考えるので、難しいです。一つひとつが勉強で、まわりに迷惑をかけないようにしようという気持ちでいっぱいですが、成長していけるように頑張ります」
「監察医 朝顔」第2シーズンに出演

− 現在、秋冬2クールでオンエアの「監察医 朝顔」第2シーズンの撮影中ですが、現場での雰囲気はいかがですか?
「第1シーズンからのキャストが多いので、仲がよいですし、休憩中も楽しく過ごしています。すでにチームワークができていて、息もぴったりなので、予定より早く撮影が終わることも多いんです」
− 演じる渡辺英子は前回から引き続きの役どころですね。変化した部分はありますか?
「前回のラストから1年後の春という設定で、時間も経っているので成長した部分を強調したいなと思っています。前回は、鑑識になったばかりの新人で周りに合わせているような存在だったんですけど、少しポジションが変わった感じが出せたらなと。
周りの男性陣が子どもっぽい感じで揉めたりするシーンとか、これまでは『なんでケンカしてるの!?』という感じだったのが、今回は『はあ、またやってる……』みたいな。私がしっかりしなくちゃというスタンスです」
− 7月下旬から長丁場の撮影で、大変なことも多かったのではないでしょうか?
「今年は雨が多かったので、ロケが本当に大変でしたね。鑑識役なのでシーンが基本、事故現場。泥が多かったり、山だったり、靴が何回も脱げそうになったり……。小道具の遺留品が泥まみれになったことも。暑さ対策でギリギリまでミニ扇風機を持っていて、撮影開始で慌てて隠したこともありました(笑)」
− 前作「竜の道 二つの顔の復讐者」ではクラブのNo. 1ホステスでしたし、そのギャップがすごいですね。
「今回はこれまでとは違う、汗をかきながら一生懸命頑張っている姿を見てもらえたらと思います。男性ばかりの現場で体力勝負だなと思ったので、撮影前には筋トレを始めて、体力づくりをして撮影に挑んでいます。
あと、個人的には藤原季節さん演じる同じ鑑識役の沖田くんとのバディ感も増していると思うので、そこにも注目してほしいなと思います。家族を描くドラマでもあるので、お家でゆっくりと観てもらえたら嬉しいです」

【放送情報】
「監察医 朝顔」第2シーズン
フジテレビ系にて11月2日スタート、毎週(月)21:00~
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao/
Text by 吉田 光枝 Photo by 天沼 彩