自身の引越し体験から家具レンタルサービスを立ち上げ! CLAS代表 久保裕丈の考える「自由で軽やかな暮らし」とは

月々400円から家具・家電が利用できるサブスクリプション型のサービス「CLAS(クラス)」。「家具は買うもの」という固定概念に疑問を投げかけ、「借りる」ことによって常に最適な家具を選択できる、 “自由で軽やかな文化” を作るべく挑戦しています。

CLAS(クラス)が立ち上がった背景には、代表である久保 裕丈(くぼ ひろたけ)さんが引越しをする際に感じた「家具にまつわる不便さや問題意識」があると言います。詳しくお話を伺いました。

引越しで家具をすべて廃棄した苦い思い出から……

− CLAS立ち上げのきっかけとなった、久保さんの引越しエピソードを教えてください。

「僕は2年おきに引っ越すことが多いのですが、部屋の広さや間取りが変わるとそれまで使っていた家具が合わなくなって、残念ながら廃棄することがしばしばありました。2トントラックが満載になるくらいの量の家具を捨てたこともあり、環境にも優しくないですし、まだ使えるものを捨てるのはもったいないと感じていました。

また、捨てるにしても行政のサービスは1カ月先まで予約できないなどの不便さがありますし、新しい家具を買うのも組み立てるのも、総じてらくなことではありません。こうした家具にまつわるさまざまな問題点に着目し、“家具を持たない、捨てない暮らし” を実現したいと、家具のサブスクリプションサービスを思いつきました」

− 何よりもご自身が欲しているサービスだったのですね。立ち上げ当時、世の中にも需要があると確信できましたか?

「需要があるだろうとは思っていましたが、自社で簡易的なアンケート調査を行ない、確信に変わりました。そもそも部屋を借りるという行為自体、いずれは引っ越すということを前提にしているのですから、家具も借りたほうが理屈に合いますよね。実際、賃貸物件を借りている人は平均3年弱で、次の家へ引っ越しているんですよ」

− レンタル家具であれば、引越し費用も安く済みますよね。引越し先で気分を変えて家具のデザインを変えることもできるし、不要になった家具の処分に困ることもありませんし、確かにとても便利です。

「お客様の中には、女性の一人暮らしの方も多いです。ソファを処分しようと思ったとき、女性一人で粗大ゴミ置き場まで持っていくのはなかなか大変なこと。CLASでは返却も交換もお任せでよいので、そうした苦労からは解放されます」

サステナブルな家具レンタルサービスを構築

− 他にも家具のサブスクリプションサービスを提供している会社はありますが、CLAS(クラス)の特徴はどんなところにありますか?

「僕たちが提供しているのは “お客様にとって最適な空間” であって、家具はあくまで手段です。なので、『家具を返したい、交換したいというタイミングで“すぐに”それが実現できる』点にこだわっています。他社では、実質的に家具の割賦販売になっているケースがよく見られますが、弊社は本当の意味での『家具を持たない、そして捨てない』サービスを貫いています」

− だからCLASでは、家具の「買取」というオプションがないのですね。

「“『暮らす』を自由に、軽やかに” という理念のもとでは、買取という選択肢は不要だと考えています。ただ、それによって最終的に高くついてしまうというような、お客様にとってのデメリットが生じないように、長期利用の場合には月額利用料がかなりお安くなるようにしています。具体的には、3年以上の利用で、月額料金は8割引になります」

− リペアのための家具職人を抱えているとのことですが、実際どれくらい修復できるものなのでしょうか?

「本当に新品同様に生まれ変わりますよ。引っかき傷や汚れなどを修復するのはもちろん、角が潰れてしまっていても直すことができます。弊社で取り扱うのは、メンテナンスのしやすさという観点で独自に設定した基準を満たした良質な家具のみ。そのうち半数ほどは、自社で企画・設計・生産をしています。このように、長く大切に使うことを前提とした仕組みづくりに力を入れています」

起業から2年。掴んだ手応えと、見えてきた課題

− 先日、CLASは2周年を迎えました。2年を振り返っていかがでしょうか?

「家具を “買う” という行為は今後も残っていくと思いますが、一方で “借りる” という選択肢も今後はもっと普及し、定着するだろうという手応えを感じています。市場の支持を得られるサービスだなと。現在は家具・家電を扱っていますが、今後はお客様の暮らしを軽やかにするべく、どこまで対象の幅を広げていけるかの挑戦が始まると思っています」

− 個人だけでなく、法人へのレンタル事業も成長していますよね。

「今は売り上げの約50%が法人です。オフィスこそ流動性が大きくて、ある空間の利用用途が変わったり、組織の人数や体制、カルチャーが変わったときにオフィス家具も変えたくなったりしますから、レンタルとの相性がとてもよいのです。

そのよい例が、現在、大変好評いただいている設置型の『フォンブース』です。新型コロナウィルスの影響でリモート商談が増え、防音ブースが不足するという声から提供を開始しました。ブースは増設したいけれど、いつまでリモート商談が続くかの見通しが難しいため資産として抱えるのはリスク、という企業のお悩みにマッチしています」

− 時流を読んだ商品展開が大切なのですね。

「今後もこのように、時代にマッチした家具の開発には積極的に力を入れていきます。ほとんどの家具のかたちは、数百年変化していません。それだけの知恵が蓄積されたものとも言えますが、一方でより時代にマッチした家具のかたちもあると考えています。たとえば、今の若者はテレビを見ないので、テレビボードの需要が下がっていっています。ではどういう家具なら需要があるだろうか……? と、このように考えていくんですね」

− それって、すごくクリエイティブな話ですよね。

「そこにアプローチするのが、僕たちの仕事の醍醐味だと思っています。時代が変われば、課題が変わる。そのことを常に念頭において商品開発をしていきます」

Text by 鈴木 紀子 Photo by 星野 佑

 

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