引越しはしばしば、人生のターニングポイントになるもの。YouTubeチャンネル『ゆりいちちゃんねる』でカップル動画を配信しているYurinaさんとICHIROさんは、地元・名古屋でお付き合いを始め、より本格的に仕事に取り組むべく一緒に上京、同棲を開始されました。
初めての上京と、初めての同棲のタイミングが重なり不安も多かったと思いますが、それ以上に楽しいことのほうが多いと語るお二人。仲睦まじい姿は憧れのカップルとして人気を集め、チャンネル登録者数は40万人*を超えるまでに。今年7月には、愛犬のしーじゅーと一緒に新居への引越しを叶えました。今回はお二人に、引越しにまつわるさまざまなエピソードを伺います。
*2020年9月現在
土地勘のない東京で、初めての部屋探し

YurinaさんとICHIROさんが上京を決めたのは、2019年の7月。それまでお互い実家暮らしだったということで、手探り状態でお部屋探しが始まったそうです。
Yurina「お仕事で東京へは何度も来ていましたが、住むとなると土地勘が全然なくて。一人暮らしもしたことがなくて知識がなかったので、初めは下調べを頑張りました。東京へ来る機会に、2回に分けて6件くらい内見しました」
− 6件も!
Yurina「コンシェルジュがいるような豪華なところから、エレベーターがないところ、駅から近いところ、遠いところ……いろんなパターンの物件を見て、それぞれの相場感を知ることができました。気に入る物件も見つかったのですが契約には至らなくて、仲介業者さんに『ここに似た条件の物件に住みたいです』と言って探してもらったのが、少し前まで住んでいたおうちです」
ICHIRO「なので、実際に住むことになった部屋は、内見をしていないんです。でもイメージ通りで、すごく気に入りました」
− そのときはどんな点を必須条件にしていたのですか?
ICHIRO「まず予算内に収まること、そして事務所へのアクセスがよいことです」
Yurina「あと、3LDKを希望していました。初めての同棲だったのでいろいろ調べていたのですが、『同棲すると喧嘩が増えるから、一人になれる部屋があったほうがよい』という記事が出てきて、それぞれの部屋をもてるようにしたくて。でもいざ住んでみたら、日中は二人ともリビングに、夜は二人とも寝室にいて、結局ずっと同じ部屋にいるじゃん! って(笑)。なので結果的には3部屋もいらなかったですね」
− よい意味で想定外だったのですね。部屋探しをするときは、希望条件の優先順位を決めると思うのですが、お互いに意見がずれることはありませんでしたか?
Yurina「ほとんどなかったよね」
ICHIRO「うん。引越しで重視するポイントは、特に意見の違いはなかったです」
− すごい! もしかして、暮らす上でもいろいろと意見が合うのでしょうか? 食の好みとか……。
ICHIRO「食の好みも一緒ですね。合わないことといえば、体感温度くらいでしょうか。僕は暑がりで、ゆりなは寒がりなので」
Yurina「お風呂のお湯の温度も、わたしは熱めが好きで、いちろーはぬるめが好き。でも一緒に住むうちに、それもだんだんと合うようになってきました。わたしは以前ほど『寒いな』って思わなくなってきましたし、いちろーも熱いお湯に入れるようになってきたよね」
− なんだかほほ笑ましいです。初めて実家を出るという点については、不安はありましたか?
Yurina「それまで料理もほとんどしていなかったし、家事をこなせるかなあと心配でした。実際に、最初は野菜を切るだけで40分くらいかかって全然できなかったのですが、毎日やっているうちにびっくりするくらい上達しました」
ICHIRO「不安というよりは、『挑戦するんだ』っていう意気込みのほうが大きかったです。だめだったらどうしよう、ではなくて、うまくいくように頑張ろうという気持ちでいましたね」
決意を新たにする、2度目の引越し

− そのお家で1年過ごし、今年7月に2度目のお引越しをされました。この引越しを決めた理由を教えてください。
ICHIRO「僕たちは仕事もプライベートも家の中で過ごすので、それぞれの質を向上させるために、“家” という空間にもっとこだわりたいと思うようになりました。これは僕たちの主観なのですが、東京に来てから時間の流れが速く感じるんです。東京の1秒は、名古屋の1時間なんじゃないかって思うくらい」
− そんなにですか!?
ICHIRO「それくらい1秒1秒を大事にしないといけないなって感じるんです。だからこそよい空間(住環境)に身をおいて、1秒1秒の時間の質を上げて、結果としてよいアイディアが生まれるようになればなと思いました。
この引越しで家賃は以前と比べたら高くなりましたが、あえてそのリスクを自分たちに課すことによって、また一から頑張ろうと気持ちを引き締めています」
− 本当にすてきなご自宅ですね。リビングがとても広くて、アイランドキッチンもすばらしいです! 今回の物件ではどんなところが気に入っていますか?
Yurina「リビングにいることが多いので、リビングが広いのは必須条件にしていました。明るい気持ちになれるという理由で、白い床にもこだわりました。あとはお風呂が広いとか、ウォシュレットとか3面鏡とか、大きいベランダとか、このおうちはどれも理想通りなんです」
ICHIRO「アクセスもよいですし、飲食店がたくさんあるのもよくて。あと、スーパーが近くにあるのがすごくいいです! お気に入りのカフェラテが安く買えるので、いつもまとめ買いしています」
− 引越しにあたって、一番楽しいところと、一番大変だと感じる部分はどこですか?
Yurina「一番楽しいのは、お部屋に合う家具を選ぶときです。一番大変なのは、それを組み立てるとき(笑)。新居の家具はこれから探すのですが、どうやって選べばおしゃれにできるのかわからなくて、悩んでいます」
カップルYouTuberとしての暮らし

− ところで、お二人がYouTubeを始めたきっかけはなんでしょうか?
Yurina「元々ぼんやりと、二人で一緒に仕事できたらいいなあと思っていたのですが、当時いちろーは料理の専門学校、わたしは美容の専門学校に行っていたので、そういう機会は難しいのかなあと思っていました。そんなときYouTubeがどんどん盛り上がってきて、これだったらカップルであることがお仕事になるかも! と思ったのがきっかけです。いちろーが動画編集のアルバイトをしていたこともあって、これならできるんじゃない? ってなって」
ICHIRO「僕も内心、『二人で仕事ができたらな』と同じことを考えていたので、やってみたいと思いました。YouTubeならお互いの長所を生かせると思ったので」
− これだけ多くの登録者がいて注目されるようになって、生活に変化はありましたか?
Yurina「うーん……。私たちのチャンネルは、何かきっかけがあって勢いよく登録者数が増えたとかではなく、こつこつと地道に増えてきたものなので、何かが劇的に変わったという実感はなかったです。後から振り返ると、確かにいろいろと変わったなあと思うところもあるのですが」
− カップルであり仕事仲間であるお二人ですが、そのメリットとデメリットを教えてください。
Yurina「よいところは、朝から晩までずっと一緒にいられるので、安心感があるところですね。仕事の話もプライベートの話も全部共有できるので、お互いの信頼がすごく深まっていると思います。もしお互いに普通のお仕事をしていたら……たとえば仕事仲間との飲み会が多かったりすると、不安になっていたかもしれないと思います。逆に悪いところは……ある?」
ICHIRO「思いつかないよね」
Yurina「うん。一緒にいすぎてたまに喧嘩になるくらい」
ICHIRO「喧嘩も悪いことだと思っていなくて、お互いの理解が深まるよいきっかけになると考えています」
− 本当に気が合うんですね。お互いの交友関係で知らない人っていますか?
ICHIRO「いないです。ご飯食べにいくのも遊びにいくのも、全部一緒ですね」
Yurina「いちろーはすごくフレンドリーなのでわたしの友だちとすぐ打ち解けますし、逆にわたしは人見知りなのですが、いちろーの友だちはみんなすごく優しくて話しやすいので、仲良くさせてもらっています」
− 最後に、これから同棲をしようとしているカップルに向けて、アドバイスがあればお願いいたします。
ICHIRO「物件探しに関しては、いろんな条件と理想の兼ね合いがあると思うので、お互いに優先順位をすり合わせることが大事だと思います」
Yurina「さっきも言ったように、“カップル 同棲” と検索すると、悪いところに焦点を当てた記事が多くて、不安になることが多いと思います。でも実際に同棲して思うのは、お互いの素の生活スタイルがわかって、お互いに歩み寄ることができて、信頼度も深まって……と、よいところばかりでした。なので同棲前のみんなには、不安よりも楽しいことがたくさんあるから安心してねと伝えたいです」

取材している間にも、お二人がいかにお互いを信頼し合っているかが伝わってきて、理想のカップルとして人気を集めている理由がよくわかりました! 引越しを経てパワーアップしたお二人の、今後の発信もとても楽しみです。
Text by 鈴木 紀子 Photo by 今井 淳史